囚人のジレンマ
2016.10.24
ゲーム理論「囚人のジレンマ」を紹介します。
共同で犯罪を行ったと思われるAとB。
両者を自白させるため、警察官は2人に告げました。
「もし2人とも黙秘したら、2人とも懲役2年。
だが、1人だけ自白したら懲役1年、自白しなかった方は懲役10年。
ただし、2人とも自白したら、2人も懲役5年だ。」
(ABは隔離されていて相談できません。)
では、Aの立場で考えてみましょう。
Bが黙秘した時、Aが黙秘すると懲役2年、自白すると懲役1年。つまり、自白した方が得になります。(懲役1年)
Bが自白した時、Aが黙秘すると懲役10年、自白すると懲役5年。つまり、自白した方が得になります。(懲役5年)
Aにとっては、Bがどちらを選んでも自白した方が得になります。
事情はBにとっても同じなので、自白した方が得になります。
ABともに、黙秘すれば懲役2年ですむところ、ABともに自白を選び懲役5年となります。
重要なのは、相手が自白するかもしれないという考えから自白するのではなく、相手の事情に関わらず、自分は自白するという点で、個人の最適な選択が、全体としての最適な選択とはならないという事です。
こういった理論を知っていると、日常生活や仕事の上で役に立つかもしれません。
あなたの身の回りで起きているジレンマを探してみてください。意外と身近にありますよ。